高齢犬に多い愛犬の認知症☘☘
近年、フードの質の向上や、獣医療も進歩し、わんちゃん達の寿命も昔にくらべると延びている傾向にあります。
寿命が延びている傾向にあるという事は、飼い主さんにとっても嬉しいことですよね😆
しかし、それに伴いわんちゃんの高齢化も急激に進み「認知症」になってしまう
わんちゃんも少なくありません。わんちゃんも人間同様、おじいちゃん犬・おばあちゃん犬に
なっていきます。いつも、そばで甘えてくれる、いつまでも子供のような存在・・
でも、確実に歳をとっていきます。それは私たち人間より早いペースで。。。
愛犬の認知症とは
わんちゃんの認知症の正式名称は「認知機能不全症候群」といいます。
わんちゃんの認知症とは、原因などは不明な点が多いので解明はされていませんが、
人間の認知症と同様、脳細胞や脳の血管の変性により脳細胞の機能が低下してしまう事が
原因ではないかと考えられています。
7歳以上のわんちゃんがシニア犬と言われますが、認知症の発症は10歳を過ぎた頃から
はじまり、13歳を過ぎると急増するとされています。
大型犬のわんちゃんは小型犬のわんちゃんに比べるともう少し早い年齢で発症する子も
いるそうです。もちろん、全てのわんちゃんが認知症になるわけではありません。
しかし、人間の認知症と同様、一度、認知症になってしまうと完治するということは
残念ながら今の医療では困難です。
しかし、発症の予防や、症状の進行スピードをある程度遅らせる事は可能と言われています。
認知症の主な症状
わんちゃんの認知症の症状として、特徴的な5つの症状の頭文字をとって、
「DISHA(ディーシャ)の徴候」というのがあります。
● D ⇒ 見当識障害 「Disorientation(ディスオリエンテーション)」
★家具の隙間に挟まったり、狭い場所に入っても後退することが出来なくて抜け出せない。
★よく知っているはずの散歩道や家の中で迷子になる。 ★床や壁をじっとみている。
● I ⇒ 社会的交流の変化 「Interaction(インタラクション)」
★飼い主さんや同居動物に対する態度が攻撃的、無関心になる。
★逆に飼い主さんに常に接触したがって過度に依存する。
● S ⇒睡眠サイクルの変化 「Sleep-wake cycle(スリープ・ウェイク・サイクル)」
★日中の活動性が低下し、昼間の睡眠時間が増え、夜中に家の中を徘徊し、夜泣きしたりする。
● H ⇒ 家庭でのしつけの混乱 「House training(ハウストレーニング)」
★今まで出来ていたトイレを急に失敗し、お漏らしをする。 ★寝場所や部屋を汚す。
● A ⇒ 活動性の変化 「Activity(アクティビティ)」
★とぼとぼ歩いたり、目的もなく同じところをグルグルまわる。 ★同じ行動を繰り返す。
★何もない壁などをじっと見つめていたり、ぼんやりしていることが多くなる。
★食欲が増加しよく食べるが、痩せてくる。
DISHA以外に認知症のわんちゃんでよくみられる症状で、
● A ⇒ 不安や恐怖の増加 「Anxiety(アンクシー)」
★飼い主さんが居ないと不安になり落ち着かない。
★知らない場所や物に対する恐怖や不安。
を追加してDISHAA(ディーシャ)とよばれることもあります。
ただし、同じ症状があっても、他の病気の可能性もあるので、注意が必要です。
「変だな?」と感じたら、「もう歳だから。。」と放置せずに一度、
動物病院で診察してもらいましょう!
認知症の予防
わんちゃんの認知症は、上記でもお伝えしましたが、一度、発症すると現在の獣医療では
完治は期待できません。一度、壊れた脳細胞を再生させることは不可能に近いことです。
老化による脳の衰えを止めることは出来ませんが、様々な対策で衰えのスピードを緩和出来ると
期待されています。普段の生活の中でも出来ることはあります。
たとえば。。。
●わんちゃんの脳に適度な刺激を与えてあげて脳を活性化させる。
・毎日のお散歩コースを逆回りしたり、いつもと違うコースを行ってみる。
・わんちゃんと一緒にドライブしたり、ドックランなどで、他のわんちゃんと交流させる。
( 中には他のわんちゃんが苦手な子も居て、ドックランは逆にストレスを与えてしまう場合もあります。
我が家のさくらは他のわんちゃんが苦手なのでドックランに行くときは、他の人の少ない時間帯などを
狙って行っていました。わんちゃんに負担や無理のないようにしてあげましょう)
・わんちゃん用の知育おもちゃで脳トレをして脳の活性化を図る。
・飼い主さんとコミュニケーションを多くとって、毎日の生活に刺激を与える。
●食事内容の見直しやサプリメント
抗酸化物質を多く摂取する ⇒ 抗酸化物質=細胞を守る
・抗酸化物質を多く含むブロッコリー・ほうれん草・かぼちゃ・にんじん・リンゴなどを
食生活に取り入れたり、これらが含まれたドッグフードに食事内容を変更する。
不飽和脂肪酸を摂取する ⇒ 不飽和脂肪酸=脳や神経の機能のサーポートに必要
・DHAやEPAなど、青魚に多く含まれるとされる「オメガ3脂肪酸」を多く含む、
ドッグフードに食事内容を変更する。
抗酸化物質や不飽和脂肪酸は食事では十分に摂取出来ないことがあるため、
質の良い食事に加えてサプリメントも取り入れることも有効だと言われています。
プレミアムフード・サプリメント
近年、ペットへの関心や、飼い主さんのペットへの健康管理意識も高まり
フードの質も向上し、栄養価や安全性の高い、
高品質プレミアムフードやサプリメントもたくさん注目され販売されています。
🍀一部、高品質プレミアムフードとサプリメントをご紹介します🍀
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↑↑手作り食の安心感や美味しさはそのままで新鮮食材を使用した栄養たっぷりプレミアムフード
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・2年の歳月をかけ、わんちゃんのことを真剣に考え開発されたオリジナルスペシャルフードです。
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・グルテンフリー・グレインフリーのため、アレルギーや消化不良を起こしやすい傾向にある、小麦(グルテン)・穀物類(グレイン)を使用していません。もちろん、着色料・保存料・香料は不使用です。
もし認知症になってしまったら。。
もし、認知症と診断されたとき、症状の出方は、わんちゃんによって違うと思いますが、
私の経験上の家庭で出来るお世話の方法をご紹介します。
●部屋の環境を見直してわんちゃんの安全を確保する
・段差があると転けてしまうことがあるので、わんちゃんの行動範囲内の段差にクッションを置くなど工夫をして極力、段差を無くす。そして、家具類や壁などの角にはクッション性のガードを取り付けて、ぶつかったときの安全を確保する。
・認知症になると、フラフラ歩いたり、グルグル同じところを回り続けたりします。そのため壁に頭をぶつけたり、狭いところに入り込んでバックが出来ないため、出られなくなってしまう事が多いです。そのため、行動出来る範囲を決め、サークルなどで囲うなどの工夫をする。リビングなど目の届く範囲に円状にサークルを設置してその中で過ごせるようにするのも良いかと思います。
●オムツをしてあげる
・認知症になると、今まで出来ていたトイレを失敗したり、知らない間に、お漏らしをしてしまうことがあります。わんちゃんの衛生面の考慮や飼い主さんの負担やストレスを少しでも減らす為にも、オムツをしてあげると良いです。
●わんちゃんとのスキンシップは頻繁にし、毎日、名前を呼んで話しかけてあげる
・スキンシップは手足などに刺激を与えたり、話しかけたり、名前を呼んであげたりする事は脳に良い刺激を与えるそうなので脳の活性化に繋がると言われているそうです。また、「不安」が大きくなると認知症を徐々に、悪化させてしまう事があると言われています。なるべく、わんちゃんを不安にさせないように、いつも通り接して、コミュニケーションをとることは大切です。
●出来るかぎり、わんちゃんのそばに居てあげて、添い寝をしてあげる
・寂しくて夜泣きをしたり、何かに怯えたりしてしまう時があります。認知症になって、わんちゃん自身も戸惑いや不安でいっぱいだと思います。特に、認知症になると、感情のコントロールが出来なくなるので、優しく、そばで添い寝をしてあげたり、抱っこをして寝かしつけたりして少しでも寂しさや不安を取り除いてあげましょう。
●積極的に軽い運動や散歩に連れて行く
・室内で出来る遊びなどで出来るだけ筋肉を動かし、寝たきりを防ぐ。
・なるべく外に連れだし、日光浴や外の匂いを嗅がせて五感を刺激させる。体力が落ちている場合は、抱っこ紐やペットカートに入れて行くのも良いかと思います。
●ご飯の量・回数の見直し・なるべく固いもの、大きい物は食べさせない
・認知症になると、急に食欲が増加することがあります。そのため、ご飯を何度も欲しがる場合は、一回の量を減らし、回数を増やす。認知症に関わらず、高齢になると、食べ物をうまく飲み込めず喉を詰まらせる危険があるため、固い物・大きい物は避ける。大きい物は小さくして与える。
●もし、寝たきりになってしまったときに注意すること
・もし、寝たきりになってしまうと、床ずれに注意しましょう。寝たきりになって、同じ格好をずっとしていると関節などが圧迫されて血流不良で炎症がおきたりします。2~3時間に一回は 寝返りをしてあげるようにしましょう。
・寝たきりになると関節が固まりやすくなってしまうので、毎日、数分でも良いので脚などの屈伸運動などの、マッサージをしてあげましょう。ただし、食後などの満腹時は避けましょう。
・寝たきりの時の食事は、寝たままだと気管に食事が入る可能性が高いので、必ず身体を起こしてあげてから食べさせてあげましょう。また、食後すぐに寝かせるのではなく、食後、しばらくは身体を起こしておきましょう。
まとめ
もし、わんちゃんが認知症になってしまったら、様々なお世話をしなければならないので、
飼い主さんへの負担は増えることとなります。
認知症は脳細胞の衰えが引き起こす病気のため、治療や予防は難しい事ですが、
若いうちからの脳の活性化やある程度の対策が有効だと考えられています。
いつも甘えてきてくれて、いつまでも子供のような存在、大切な家族であるわんちゃんの
「老い」は飼い主さんにとって、戸惑いも多く受け入れがたい事かもしれません。
もちろん、わんちゃんもきっと戸惑ってしまうはずです。。しかし、人間同様、
「老い」とは避けることの出来ないものです。飼い主さんは、大切なわんちゃんを温かい気持ちで
見守りながら、一緒に少しずつ「老い」を受け入れる。。。そんな心の準備は必要だと思います。
そして、何よりも、もしわんちゃんが認知症になってしまったとしても、変わらない愛情で1日1日を大切に、やさしく過ごしてください。認知症のわんちゃんのお世話は大変な事が多いかと思われます。
戸惑いやストレスもあります。しかし、飼い主さんが笑顔でなければ、わんちゃんも不安になってしまいます。
時には、飼い主さんの心のケアも必要です。無理はせず一人で抱え込まず、ときには頼れるところには頼って
頑張りすぎないようにしてください。
たまには、飼い主さんの休養も大切なので、わんちゃんを動物病院に預けたり、最近では「ペットシッター」のサービスもあります。そういうところを利用するのも良いかもしれません。
『 認知症では記憶が消えたのではなく、脳には ちゃんと記憶が残っていて、思い出す回路がうまく働かないだけでは? 』という話があります。
もし本当であるなら、認知症で脳がぼんやりとしているわんちゃんの中には、ちゃんと、飼い主さんとの幸せな日々の記憶が残っているのかもしれません。
もし、わんちゃんが認知症になったとしても、今までどうり変わらない愛情でわんちゃんを優しく見守ってあげてください。わんちゃんが頼れるのは飼い主さんだけなのですから。。飼い主さんとわんちゃんが笑顔でいられますように。。。